趣味のこと:持ち手を変える
自作した籠の持ち手が切れた。
一昨年のクリスマスに作った初号機だ。
籠を上手に作れるようになりたいと樹皮を多めに買ったものの、実はまだ2つしか作っていない。
なぜなら今ある初号機を大切に使っていて、必要以上に作ることはちょっと自分の信条と反するからだ。ならなぜ大量に樹皮を買った、という話になるのだが、作ってみて気付いたことなので仕方ない。
でもこのままでは絶対に籠編みの腕は上がらないので、去年の春、展覧会が終了した自分へのご褒美に2号を作成。自分は当面初号機で十分なので、こちらはお世話になった方へのプレゼントにした。
なかなか時間が作れなくて3号には取り掛かれないのだが、今度はA4サイズの書類も入るスマートな籠を作りたいとは思っている。
さて、持ち手の話に戻ろう。
持ち心地のよさと耐久性を考えると太く作るのがいいのだが、籠のサイズとアンバランスになる。華奢に仕上げたものの、こうして壊れてみると、やはり教本通りガーゼなどを巻いて頑丈にしておけばよかったと後悔。
ただ、自分の腕が足らないからなのだが、樹皮の持ち手はちょっと手に痛い。
常々「普段使いなら樹皮に拘らず、革の持ち手にした方が頑丈で強いのではないか」と思っていたので、この機会に持ち手を変えることにした。
籠の持ち手~口の部分を水でふやかす。
今回ちぎれた部分。
今回ふやかして発見したのだが、別の部分も既に切れていたようだ。持ち手の表面を覆っている樹皮に隠れていた。
柔らかくなった樹皮をほどいていく。
昔、祖母が着なくなったセーターをほどいて新しいセーターを作っていたのを思い出す。
この樹皮は次の制作で再利用。
持ち手部分の樹皮をまとめたところ。
それを眺める市松。
今回は通販でレザーの持ち手を購入。
時間があれば自分で作るのだが、その時間もなく。
かといって、壊れたものをそのままにしておくのは嫌なので。
取り付けたらこんな感じ。色もこれで良かった。
何より、これでストレスなく、しかも安心して持ち歩ける。
籠やカバンは持ち手が肝なんだなぁと実感。
そういう眼で市販されているものを見ると、良いカバンは持ち手が素晴らしい。
ただ、こうして眺めると、樹皮の持ち手の方が感じはいいかもしれない。
いや、今回つけている持ち手のデザインの問題なのかもしれない。
でも樹皮ならリペアしやすい。
いや、革も金具を外せば変えられる。
・・・いろんな思いが交錯する。
とりあえずこの状態で使ってみながら、頑丈で持ち心地の良い「持ち手」のいろいろ構想を練ろう。
自分の中で「持ち手道楽」が芽生えつつあるのが、楽しいような、怖いような気がする。